鳩山元総理のイラン訪問の件ですが、せんじつ政府および野党の反対を押し切って強行されました。
いまやかつての社会党や共産党のような「ただの反対勢力」と化している自民党が反対するのはもちろんですが、味方であるべき政府もこの行動には反対意見だったという所がすごいところです。
しかし、それを強行する鳩山元総理の「鉄の意志」は皮肉に聞こえるところなのかもしれません。
鳩山元総理は、この訪問に対して自らは「あまり強い意味ととらえていない」という類の発言をされていましたが、世界の目は違います。
こちらバングラデシュの新聞でも写真付きで「日本の元総理がイランを訪問」と大々的とは言わずとも、しっかり掲載されていました。
イランとしては、自らの行いに対する「正統性を主張して世界世論を味方につけたい」というのが今回の鳩山元総理への招待ですが、それにホイホイ乗ってしまうのがこの方のすごいところです。
いくら一議員とはいえ日本と言う先進国の元総理、このイラン訪問に関しては「日本はイランの行動に理解を示している」という表現がこちらでもされています。
ここでイラン制裁を強めるアメリカの同盟国である日本の元総理の、この行動に関して苦虫をかむのは当然の事です。
正直私は、「アメリカの覇権正義こそ正解」と考える「パックス・アメリカーナ思想」には疑問を感じますが、かといっても現実的には日本の同盟国はアメリカなわけです。
現実的にアメリカの「核の傘」に守られている日本は否応なしにアメリカの大前提にそわなければいけない部分もあると思われます。
それを承知の上での鳩山氏の今回の行動、「まぁ、あの人だからしょうがない」という楽観論も日本人だけの感情だという事を忘れないで頂きたいものです。