議院内閣制は国民の意思を反映しないか?

u3eqp300000c7h0r政治改革が叫ばれてウン年。

3年ほど前に自民党の独占与党体制が初めてまともな選挙結果の上で崩れ、政権交代が果たせられました

その政権交代後も、与党民主党になってから「公約の反故」を連発し、国民にとっては政治家の選挙時の「耳触りの良い言葉」は信用できないものとなっています。

これは明らかに政治家の責任です。

ウソの情報を持って当選し、当選した後に「あれはできませんでした」では、国民は何を信じたらよいのでしょうか

それはさておき、日本でも最近話題に上がる「首相公選制

現在の議院内閣制では「国民が議員を選び、議会が首相を決める」という形です。

例えば首相公選制のアメリカは選挙人制度というシステムですが、実質「国民は議会と大統領の2つを決める」という形です。

私も「首相公選制」にはどちらかと言うと賛成ですが、片方に日本の国民性ゆえの危うさを感じています。

どちらかと言うと「人気どり合戦」になってしまい、大きな失敗を生むのが日本人の本質ではないでしょうか?

かつて大阪では「漫才師」が当選し、千葉県知事は「俳優」です。

東京都知事も「元小説家」であり、前宮崎県知事も「元タレント」でした。

大阪市長も「元弁護士タレント」ですね。

あきらかに「知名度」が議員経験を凌駕しています

今現在はこのような人たちは「地方での当選」に限られていますが、首相となると「国の顔」です。

地方のトップとは明らかに変わって来るのが「軍事」と「外交」です。

首相公選制では「全国的な知名度がある」という事で首相が決まる危うさもあります。

国内事情はなんとかできるのかもしれませんが、「軍事」「外交」にかけては、人気投票の結果の上の首相で対応できるでしょうか?

そこで議院内閣制ですが「議院内閣制では国民の希望が反映されない」と言う意見もありますが、これは個人的に「間違いだ」と感じています。

議員が首相を選ぶ事を承知の上で、国民は議員を選ぶわけです。

間接的ではありますが、国民の意見を反映しているのではないでしょうか?

先日、自民党の「安倍総裁誕生」の裏で「地方の意見が反映されていない」という言葉がありました。

地方票で大きく負け越した安倍氏が、地方票トップの石破氏に「議員票の結果、決選投票当選」という形になりました。

これに「地方の自民党員」が反発。

分かる気もしますが、安倍総裁を誕生させた自民党議員も「国民が選択した議員」であり、それを考えると今回の自民党総裁選は「自民党の中では石破氏が人気だが、国民的人気は安倍氏に分があった」だけで、たしかに「地方の自民党員」の意見は反映されませんでしたが、「国民の意見は反映された」と見るのが本質ではないでしょうか?

話がそれましたが、「議院内閣制は国民の意思がストレートに反映されない」という言葉がありますが、上記の理由を持って私は「議院内閣制も国民の意識を反映している」と感じています。

現与党として民主党を選んだのも国民の意思(民主党の場合は結果的にかなりのウソを言っていましたので、これはダメです

ねじれ国会が生まれたとしたら、それも国民の意思。

「政治家は国民の鏡」だと言われますが、昨今の政治状況の混沌とした状態は、国民の状態をそのまま表わしているのだと思います。

もう少し成熟した国民になれば、もう少しまともな政治家選びができるのでしょう。