安倍首相がマスコミによる「ぶらさがり取材」を拒否するという方針を明確にしました。
最近の「ぶらさがり取材」というのは写真のように首相を取材陣が取り囲み様々な質問をする、という形です。
現在の形は小泉首相時に始まったようで、それまでは国会での取材のように「対象者が歩いているときなどに記者が横を付いて回り取材をする」という方式でした。
小泉首相時に新しい首相官邸が完成し、それにともなう警備強化のため取材陣も「首相官邸内でのぶらさがり取材」というものがやりにくくなり、また首相側の発言の機会も減ったため双方の折り合いを持たせるために現在のような「立ち止った形での取材」が始まったようです。
このような取材方式は特に悪いイメージはありませんでしたが、小泉首相以降だんだんと歴代の首相に対しこのぶらさがり取材で、「明らかに首相にするべき質問ではないもの」もされるようになってきました。
いわゆる取材陣の慣れ合いです。
また取材側も政治知識が薄く、あまりにも軽薄で幼稚な質問、また政治とは関係のないワイドショー的な質問が多いため首相側もあっけにとられついついそれを態度に表わしてしまいます。
また取材側も報道時に、その「不機嫌な態度」を切りぬいて報道するため、視聴者には「首相が真摯ではない」というようにイメージ操作されてしまいます。
これが謙虚だったのが麻生総理の時でしょう。
麻生元総理は、その性格からかついつい「君、分かってる?」「もう少し勉強しなさい」などと言ってしまい、そこを切り取られて報道されるものですから、かなり悪者のイメージを付けられました。
小泉首相以降の歴代総理も同じようなものです。
安倍総理は過去の経験からその事を危惧したのでしょう。
「首脳の発言は重く、国益に対する影響を考えれば、情勢を把握し熟慮したものでなければならない」「首脳としてコメントすべきで無い事もある」と明確にしました。
ちなみにインターネット上(ヤフートップページ)で、一般人の意識調査が集計がありましたが1月10日9時現在、ぶらさがり取材に
応じるべき =12%
応じる必要はない ? =82%
どちらとも言えない??? = 7%
でした。
個人的には私も「応じる必要はない」とも思いますが、その代わり必要な際は首相はしかるべき場を設けて「記者会見」を行うべきとも思います。
その際は質問者側も、「報道会社名と、個人名を明らかにし」て質問に立つべきです。
ぶらさがり取材のような形式だから、段々と取材陣もワイドショー的な質問をしてきますし、あきらかに幼稚な質問をしてきます。
しっかりした記者会見の場で、所属機関を明確にしての質問なら、政治知識のない質問はといてい恥ずかしくて質問できないでしょう。
大手マスコミ側はこの件に関して、おそらく「安倍首相の横暴」など様々な否定的報道をするでしょう。
しかし取材陣の能力低下が著しい中、このようなぶら下がり取材、応じる必要はないと思います。
そのかわり安倍首相には記者会見の場で、しっかりとした質問には答えて頂くべきでしょう。