結局この選挙結果によって「衆参のねじれ解消」という事になりました。
やはり予想通り「自民党の勝利」および「民主党の凋落」が顕著になりました。
ここで考えたいのが「投票率の低さ」
前回、前々回の衆議院選挙の「政権交代選挙」と比べ、参議院選挙は盛り上がりに欠ける、これはとても憂慮すべき問題だと思います。
決して国民が政治に無関心なわけではないと思います。
それは昨今の景気先行き不安にも現れていると思います。
これは国民が「参議院の必要性」というものを感じていないことだと思っています。
ご存じのように国会での議決に対して最後には「衆議院の優越」があります。
そうなると国民にとって現在の参議院議員の意味づけがなかなか難しいのではないのでしょうか?
現在の参議院はまるで衆議院のコピーのような位置づけで、参議院の独自性が全く持って感じられません。
個人的には二院制というのは確保してほしいと思います。
やはり前回の選挙でも分かったように、「流されやすい国民である」日本においては一院制では、その政治の極端な流れの変化にかなり怖さがあります。
二院制を持っている安心感というのは大きいものです。
そのうえでやはり「熟慮を促す」意味で、国民の声をダイレクトに伝えるところとして「衆議院」
そしてその動きをチェックしたり、長い年月をかけるべき議題(教育や年金)などを「参議院」でしっかり討論すべきかと思っています。
それについてはもっと議員定数を減らし、その代わり浮いた費用で一人の議員が抱える政策プロを国費で負担し国策に当たってほしいと考えています。
例えば同じ二院制のアメリカやイギリスはどうでしょうか?
アメリカの参議院にあたる上院は、州の大小かかわらず1州に2人ずつ。
アメリカ50州で合計100人ほど。
1州に2人ですから、投票者もしっかり自分の選挙区の議員の顔が分かりチェックできます。
イギリスの参議院にあたる貴族院などは、なんと選挙もなく歳費ももらわないのです。
みな何らかの形で爵位をもつ人物であり、任命制であります。
公選制でなく、歳費も受けないことから世論を気にすることもなく、しかし爵位をもつ貴族がもつ専門的で公平な議論は、衆議院にあたる「庶民院」とはまた違った形で再考を促す機関として成立しています。
アメリカやイギリス、どちらにしても二院制である限り、その色分けははっきりしている
日本もそのようにはっきりとした色分けのある参議院になって頂きたいと考えています。
現在のような衆議院のコピーであるのなら、参議院はいらないでしょう。