8000m級の山に登る事。

300px-manaslu_from_base_camp_trip話題としては少し旬を過ぎた感があります、芸能人のイモトさんのマナスル登頂

海外在住の為、インターネットでまとめられたものを流すように見たので臨場感はありませんでしたが、今回8000m級の山に登頂成功に関しては素直に驚きを隠せません

プロの登山者によれば、下山にヘリを使うという事で「本物の登山ではない」という声も上がりますが、本物の登山というのが明確に定義されているわけでなく、その人ごとに自分なりのルールを作って登っていくのが登山だと思われますので、彼女の登山によって過去のプロ登山家が今まで成し遂げた「冬期登山」や「アルペン登山」「単独登山」などの各種条件による登山成功は色あせないと思っています。

しかしプロの登山家でない彼女が、大勢のシェルパや医療関係者、様々な援助、多額な資金があり、片道登山だとしても8000m級の山を登ったというのも本当に尊敬するものです。

現在、世界の8000m級の山は最高峰エベレストを含め14座

2013年現在、この14座すべてを登頂した人間は30人だそうです。

日本最高峰の富士山は3776m。

富士山に登ったことのある方は、若干の高山病を経験された方もいると思いますが、今回の8000mという高さはそういう方にとっても想像を絶する高さだと思います。

もっともはやく8000m級14座に登頂したイタリアのラインホルト・メスナー氏は登山による凍傷により足の指を欠損されています。

日本人唯一の8000級14座制覇者の竹内洋岳氏も登山中に大きなけがを負っています。

今回はTVの企画であり、十分な費用をかけて安全重視で登山を行ったと思われますが、本来ならばかなり危険なものです。

「次はエベレスト」と息巻いていらっしゃいすし、テレビ局もこのドル箱のコンテンツを安全のために見放すことはないとは思いますが、本来8000m級の登山は人間の限界を超えたもの。

十分安全に登っていただきたいです。

ちなみに1953年にエベレスト初登頂を成し遂げたニュージーランドのエドモンド・ヒラリー卿とそのシェルパ、テンジン・ノルゲイ氏から数えて29年前。

なぜあなたは登るのか?という質問に「そこに山があるから」と答えたという逸話が残るイギリスのジョージ・マロリー氏のエベレスト挑戦

「実は彼が初のエベレスト登頂成功していたのかもしれない」という様々な逸話を読むと、その登山にかけるロマンが一つのミステリー小説のようでとても興味を引かれます。