昨年、トム・クルーズ主演で注目された「ワルキューレ」という映画を見ました。
この映画は第二次世界大戦さなかに「ヒトラー暗殺計画」を立てた男たちの実話です。
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比較的歴史好きなので、ヒトラーが戦争中に何度も暗殺されかかった事は知っています。
そのうちに最も有名な暗殺計画と共に発動された作戦が「ワルキューレ」と呼ばれた作戦です。
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戦争末期になるとドイツ国民にもヒトラーへの圧倒的支持がだんだんと薄れてきて、「このヒトラーの作戦は間違っているんじゃないか?」という疑念が軍内にも広まっていきます。
そしてかなりの人数がかかわりヒトラーを暗殺し、一気に指揮権を得る、という作戦が立てられました。
もともと「ワルキューレ作戦」は不測の事態に備えて、指揮権が混乱した際、それを回復するための作戦だったようで、ヒトラー自身も承認をした作戦の一つでした。
それがまさか、ヒトラー自らが標的になるという不測の事態で作戦が発動するなんて、署名したヒトラーも思いもよらなかったことでしょう。
爆殺計画を実行し、爆発を見届けたクラウス・フォン・シュタウヘンベルク大佐はヒトラーが死んだ事を確信し、成功の旨を上官に知らせます。
準備していた上官たちは直ちに各省庁、放送局、電信局などを制圧し「不測の事故で総統が亡くなった、これからは我々が支持を出します」と発表。
下士官たちも動揺のまま動き始めましたが、なんとヒトラーは奇跡的に生きていた。
結局事件何時間後のヒトラー自身の放送で、動乱は落ち着いたのですが、これが最も有名な暗殺計画でしょう。
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結局首謀者、実行犯などかかわった者すべてが処刑されましたが、戦後彼らは名誉回復されます。
そしてヒトラー自身はこの事件からわずか9ヵ月後に自ら命を絶ちます。
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歴史にはいつでも事実と共に、その裏側にさまざまな人の思いがあります。
当事者でなければなかなか分からなかった事も最近になるとさまざまな研究家から情報が開示され、我々でも調べることができます。
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この映画は、その歴史の裏側の人々の思いを、憶測の中で描いていますが、気持ちを揺らすには十分な物語でした。
実話なので少々重い話題ですが、時間があれば一度ご覧ください。