パレスチナの指導者、アラファト議長の死去に対して「毒殺説」があるとして、一度埋葬した遺体を掘り起こして調査する、というきな臭いニュースが流れてきました。
フランス、スイス、ロシアの専門家が遺体を調査し「毒殺された」と断定されれば、パレスチナは国際刑事裁判所(ICC)に訴えを起こすという事です。
もちろんその疑いの目はイスラエル。
どういう結果になるのかは分かりませんが、先日停戦合意したばかりのイスラエル・パレスチナ間での新たな火種にならなければ良いのですが・・。
さてそれはさておき、今回のニュースで通称「アラファト廟」と呼ばれる墓所を初めて目にする事が出来ました。
かなり近代的な立方体の墓所であり、もしかしたら「イスラム教の聖地メッカのカァバ神殿を模したのでは?」というような造形です。
写真でも分かるかと思いますが2人の兵士が常に監視している目の前に立方体の墓碑が見られます。
たぶんこの下に埋葬されているのでしょう。
国の指導者がこのように常時警備の中で埋葬されているのはさほど多くないのではないでしょうか?
たとえば毛沢東やレーニン、ホーチミンや金日成などの永久保存化され、一般人でも参観可能な墓所は分かりますが。
それほどパレスチナにとっての「アラファト議長」の存在は大きかったのでしょう。
アラファト議長はどちらかというとイスラエルに対してハト派のイメージが強く、同じパレスチナの中でもガザ地区に拠点を置くタカ派の政党ハマスからは遺恨の目で見られる事も多かった事があります。
今回の遺体調査である程度の事は分かると思いますが、それが新たな火種にならない事を祈ります。