オバマ大統領が国賓扱いで来日し、2日間の宿泊を終え韓国へ向かうようです。
今回の来日は「国賓扱い」の割には、ミシェル夫人の帯同もなく、ホテル宿泊など異例のことづくめ。
「日本軽視の雰囲気が見られた」とテレビで報じられてきましたが、もともとアメリカの民主党は日本寄りではない政策、またオバマ大統領自身が極端に「アメリカ的合理主義者」である事から、ある程度予想されておりました。
以前もイギリス訪問において、ミシェル夫人が「エリザベス女王の背中から手を回した」という事で、イギリス国内では「不敬だ!」と言う声が上がりました。
もちろん大統領も天皇も国王も「その国を代表する国家元首」である限り同列なのですが、あえて順序をつけるのなら、やはり在任期間などが考慮されますので、どうしても各国国王の方が民選大統領よりも重きを持ってみられることが多いです。
オバマ大統領はまだお若いので、イギリス王室や日本皇室などの伝統などはあまり意に介さないのでしょう。
アメリカ的合理主義であるのは典型的ですが、伝統を重んじる文化観ではやはり「礼を欠いている」と言われてしまう事も多いと思います。
ただこれは文化の違いで合って、お互いがお互いの文化を尊重すれば良いだけであって、他国の文化を押し付けられる義務もありません。
まさに「若いアメリカの大統領」という感じです。
ただやはりアジア文化圏の中で、極端にアメリカ寄りだった日本から見たら、最近のアメリカの日本に対する信頼度が薄い事も少し寂しい気がします。
もちろん隣国中国はすでに「世界第二位のGDP」「伸び行く軍事力」「国連常任理事国」という、条件で行けば日本以上の影響力がある国です。
合理主義者のオバマ大統領としては、やはり影響力のある国、「中国」を重視しているのは否めない中、今までの日米の蜜月はまったく忘れてしまっているようです。
中国は決してアメリカの手中に収まる国ではありません。
もちろん日本もそうですが、日本は歴史的で現実的な状況から見てもアメリカ寄りの国であると思います。
やはりこのような日本とアメリカの蜜月関係も忘れないでほしかったなぁと思います。
そこをいくと、ブッシュ前大統領は日本寄り政策の「共和党出身」という事もあり、また伝統にもある程度の理解がある大統領であったので、日本からしてみれば「人間味のある大統領」でした。
当事国の世論と、関係国の見方はだいぶ違うのがよく分かる例ですね。