2022年2月1日
北京オリンピックが閉幕しました。
中国とは時差1時間という事もあり、日本人にとっては比較的ですが視聴しやすい大会だったでしょう。
しかし報道を見てみると、それでも大手スポンサーである「北米メディア」に沿った競技時間も多く、選手は予め了解していたものの「スポンサーありきのオリンピック」というのが垣間見れたと思います。
調べてみるとIOCの収入源の70%以上が「放映権」であり、中でも、14~32年まで夏季・冬季合わせて計10大会の放映権を約120億ドル(約1兆3700億円)で買った米NBCテレビの影響力はすごいとの事。
平均すると1大会12億ドル(1200億円強)というとすごい金額で、また米NBCテレビがこの金額で採算性が取れると判断するのもすごいと思います。
一概に選手にとって不利益というわけではなく、「見てもらうことが重要」という選手も多く、「放送してくれる」という事を「競技の知名度向上」と考え歓迎の意を示す選手も多いですが、IOC自体がそれに振り回されているのは、オリンピックという大会の性質上どうかと思います。
さて、その放映権料
なぜここまでの高額でNBCが採算をとれると踏んだのでしょう?
もちろんNBCの経営陣に聞かなければならないものですが、現代のような様々な媒体での映像視聴が存在すると「ライブ性」というのが「スポーツ報道」に欠かせないものであるのかもしれません。
地上波映画やバラエティ、ドラマなどは質の良いものを取ったとしても「録画」や「オンデマンド」で済ませてしまう環境ができてしまい、昨今では「あのドラマが始まるから急いで帰らなきゃ」というような事も少なくなってきたのかもしれません。
もちろん映画やバラエティ、ドラマ間のCMも飛ばされることも多く、CMをうつスポンサーメリットも大きくないのではないのでしょうか?
それに引き換えスポーツのライブ性は違います。
大きな試合を見逃すと、ニュース速報などでその結果が即座に流れてしまい、楽しみは半減になる事で、視聴者は「ライブ」で見ることが重要なコンテンツです。
このようなコンテンツの「独占放映権」は、やはり希少価値の高いものなのでしょう。