映画「レッドクリフ」のパートⅡが上映されています。
言わずと知れた、中国の歴史小説「三国志」のクライマックスである「赤壁の戦い」を描いた映画です。
この三国志、ご存じの方も多いとは思いますが、その内容を簡単に説明すると「漢の時代が終わり、中国は魏・呉・蜀の三国に別れた。その戦いの記録である。」というものです。
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「赤壁の戦い」は三国志の前半のクライマックスであり、三国のうち最強を誇る「魏」を「呉・蜀連合軍」が人数の不利をもろともせず打ち破る戦いです。
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さて、この三国志。
「天下を三つに分ける」という蜀の軍師、「諸葛亮孔明」の案が見事に実った結果です。
・・・この案とは、当時「孔明」が仕える「蜀」は最弱だったんですが、孔明は巨大国である「魏」と「呉」を争わせ、そのスキに「蜀」が力を貯めていく、という作戦でした。
そして三国がそろい踏みしたとき、妙なバランス感がとれ、お互いに攻めあぐねるはずだ、というのが孔明の案です。
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A国がB国を攻めても、A国が手薄になったところをC国に攻められる恐れがある、という妙なバランス感です。
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この考え、実に「女性的」だと思いませんか?
「男性的」に言うと、「え~い、あの国を滅ぼしてしまえ!! 俺が天下統一をする!!」でお終いだと思います。
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それを孔明曰く「3つに分けましょう」です。
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とても女性的な案であり、この案だったからこそ「蜀」は三国の一つに数えられる国に成長しました。
これが無理に「魏」や「蜀」に攻め入ったならば、簡単にやられていたでしょう。
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作戦というのは、いくつもあります。
安易に敵に攻め込むばかりでなく、いろいろ別の方法を探ると妙案が得られる、という事を歴史は教えてくれますね。