埼玉県で2月より教職員の退職手当の引き下げを行う事に対して、引き下げ前の現行退職手当をもらうために1月末に退職する教職員が108人も出たそうです。
今年の3月に定年退職を迎える方達が、あと2ヵ月と言う残りをまっとうせずに辞めるのです。
だいたい1月末に辞めた方が3月末に辞めるより70万円ほど手元に残ると言う事です。
この申し出をしている教職員の中には学級担任の先生もいるよう。
あと少しで学級が終わる、という所を残して自分の生徒をほおっておく、という決断を下すわけです。
一般会社でいえば、3月末で終わるプロジェクトを引っ張っていった人間が、退職手当の為に途中でほっぽり出すようなものです。
こういう方が108人もいた、というのは残念な話です。
教師と言うのは子供たちの「道しるべ」となり、親と同様に「鏡」となる存在です。
そういう親や教師をみて子供は育っていくのに、このような教師の判断を子供たちはどう見るのでしょうか?
いうなれば「定年退職」というのは就労人生の大団円です。
まして教師をされた方と言えば、ずっと教師を続けてこられた方がほとんどだと思います。
その方達の教師生活の最後のやめ方としては、ほんとうに良いものでしょうか?
たしかに2月から退職金の制度を変えると言う、「制度の変更時期」にも問題はあると思いますが、であってももう少し「教師の気概」というものを見せてもらいたかったと思います。
埼玉県でなく、他の件でもたくさん出ているそうですが、これでは「教師を見る目」が猜疑心に変わってもしょうがないような気がします。