昨日のニュースで、中国の昨年の成長率は「前年比8,7%の上昇」とし、GDP約452兆円に達し、来年には日本を抜いて、世界第二位の経済大国になる、というニュースがありました。
これを聞くと「中国の隆盛」が喧伝されていますが、どちらにしても世界第一位の人口を持つ中国が、このような経済規模を持つことは当然な事で、「世界2位の座を奪われる」と日本人が悲観するようなことではありません。
GDPというのは国内総生産であり、人口規模が大きいとおのずと大きくなるのは当然です。
一人当たりのGDPで言うと日本は38000ドル程度。
中国は3200ドル程度で、まだまだ10倍ほどの開きがあります。
これで「経済大国」という冠をつけるのはどうか?と思いますが、どちらにしても「経済規模第二位の国」というのは明け渡すことになります。
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さて、その日本ですが、自らを振り返ると日本の一人当たりのGDPは世界でも23番目(2008年度)。
第一位にはルクセンブルグが位置し、そのほかにはノルウェー、カタール、スイスなどが続き、アジアではシンガポールの下位に位置します。
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しかし、この一人当たりのGDPも少し裏がありまして・・・。
たとえばルクセンブルグはEUの取り決めで、国境の出入りが比較的自由らしく、周辺諸国からの出稼ぎ労働者が生み出した価値も「国内総生産」に入りますが、彼らは人口にはカウントされませんので、少し付加した数値になります。
昨年のルクセンブルグ一人あたりのGDPは10万ドル(約910万円!!)ほどですが、実質はもう少し少ないかな・:・・と感じています。
それでも日本よりはよっぽど上位ですし、経済的に豊かな国であるというのは間違いないでしょう。
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かつて日本も「黄金の国ジパング」を地で行くような豊かな国でしたが、現在は悲しいかなそこまでの評価ではありません。
まだまだ日本人にはそこはかとなく、「我々は世界でも豊かな国だ」と思っている部分があるかもしれませんが、それは一昔前の話です。
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今から我々若い世代ががんばっていかないと、日本落日の日も現実のものとなりそうです。