2010年、NHKの大河ドラマが坂本竜馬を主人公にした「竜馬伝」を予定されています。
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この坂本竜馬、日本人の「好きな偉人ランキング」をアンケート集計すると決まって上位に名前が上がってくる人物です。
なぜ、彼はこれほどまで日本人の心を惹きつけるのでしょうか?
もちろん司馬遼太郎の「竜馬がゆく」などの小説が大ヒットしたような宣伝効果もあると思いますが、結局竜馬は「一介の浪人である身分で閉塞した日本に、革命を起こした」ということが大きいような気がします。
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竜馬の活躍した時代は、自分が所属している「藩」が一つの国のようなものでありました。
特に竜馬の育った土佐藩(高知県)は、従来の身分制度も厳しく、生まれ育った家柄によって自分の身分も決まってしまう、という厳しい時代でした。
日本全体を見渡すと江戸幕府は終末期を迎え、黒船の来航により、その能力の無さを露呈します。
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そういう時代に立ち上がったのが竜馬を含めた多くの若者たち。
これからの日本を作っていくのは、自分たちだ。
日本を守っていくのは自分たちだ。
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と立ち上がります。
竜馬はその中でも、自分の藩を脱藩(亡命)した一介の浪人でありながら、江戸幕府を終わらせる重要な連合「薩長連合」を成立させた一人となります。
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たいしたバックボーンもない身分で、革命を起こす勇気
袴にブーツという一見変わり者と思われるようなエピソード
刀や銃などの武器の時代は終わり、これからは法律の時代だよ、と言いぬける斬新性
革命の大恩人の一人にも関わらず、明治新政府幹部に関わらないという潔さ
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どれもが日本人好みのエピソードです。
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今、日本を取り巻く状況は、政財界を中心に閉塞した状況にあります。
竜馬が姉、乙女に書いた手紙に有名な一文があります。
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「日本を今一度 せんたくいたし申候」
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現在、民主党では小沢代表の辞任を受けて「代表選」の行方がとり立たされています。
また自民党も、来る衆議院選挙に向けていろいろな政策を打ってきそうです。
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我々、現代人には竜馬の時代ほど「生れながらの身分による差別」というのがないはずです。
また我々には、竜馬たちが作り上げてきた「民主主義」というものがあります。
偉大な先人たちが命がけでわれわれに与えてくれた選挙権というものを無駄にせず、国民全員が「今一度、日本をせんたく」できる機会に参加できるよう望んでいます。