ニュースによると昨日は悲しい事故がありました。
埼玉県東松山市の工事現場で、建物の外壁補修工事に使用していた足場が倒れ幼稚園男児2人に死傷者が出た、というものです。
おなじように足場を扱っている私どもとしては決して対岸の火事ではない話です。
「足場」と言うものは、工事現場作業員の安全を第一に考えて作られたもの。
それが一般住民に危害を与えてしまうのは、かなり大変な状態です。
通常、外壁に設置する足場は「壁つなぎ」という「壁」と「足場」を繋ぐもので固定し、外側に倒れないようにします。
もう一つはローリングタワーと呼ばれる、独立性の高いモノですが、この場合も最下部に「アウトリガー」と呼ばれる支えを使用して倒れないように調整します。
今回の事故の写真を確認すると「アウトリガー」は確認できず、壁付けの足場なのかもしれませんが「マンションの壁に固定されていなかった」という状況のようです。
これで「10mほどの高さまで足場を組む」というのはまさに「倒れて下さい」というもの。
通常、弊社のような足場レンタル会社は施工を管理する事はありませんが、一つの工事物件すべてにかかわる足場の出荷を受注した場合、今回の「壁つなぎ」のような「必ず必要なモノが発注されてこない場合、○○の部品が発注されてませんが、大丈夫ですか?」とお伺いを立てる事ができます。
しかし、その一方で「お客様が足場を所有しているが、その足らない分を借りに来る」場合もあります。
この場合なかなか「○○の部品が足りないのですが、大丈夫ですか?」という声がかけにくいものです。
足場レンタル屋にとって最も重要な事は、出荷する商品の品質管理です。
しかし、施工にかんしてはどうしても現場作業員の方へまかせる事なので把握しにくい事も確かにあります。
しかしながら、このような事故が起こる一端を担う責任を感じ、我々もお客様への「足場使用に関しての注意喚起」をよりしていかなければいけないと心に強く思う事故でした。