昨今の原油価格下落に応じて、日本の2大キャリア「日本航空」と「全日空」が燃油サーチャージをゼロにするというニュースが流れました。
個人的には、飛行機をよく乗るので歓迎です。
やはりアメリカのシャールガス開発と、中国の景気失速による後進国での需要下落が主な原因でしょう。
よく聞かれる話ですが「石油はあと40年で枯渇する」などの話があります。
しかし40年経ないうちに「新たな油田が発見されました」や「新たな技術で今まで採掘できなかった原油が採掘可能になりました」などのニュースを見るたび、その原価感覚に懐疑的でした。
しかし原油にも原価がありますから、どこかで下げ止まりはきそうですが、どちらにせよこれからどんどん上がっていくには中東での紛争などの要因がなければ難しそうです。
中東での紛争を仕掛けるのは常にアメリカでしたが、今はアメリカは中東無視の姿勢。
そうなると、昨今のサウジアラビア対イランという構図が浮かび上がります。
ここで何かしら紛争があると、値段が上がりそうですが、そうなると「石油輸出」を決定したアメリカの利が出てしまうので、中東のみで値上げできません。
中東の産油国からしたらなかなか難しい問題ですね。
現在日本はサウジアラビアから最も原油を輸入しています。
第二位のUAEもサウジアラビアの衛星国に近い立場ですから、値段のつり上げ回避のためにアメリカから購入も増えていくでしょう。
一般消費者にはありがたい話ですが、「中東のお客様」であった日本の立場が崩れると、防衛・治安上に今後気を付けなければならないかもしれません。